Markey's Osaka West "Oba-han"River-side Blues......

       ── ひらりひらひら きままな稼業 風に吹かれて 東へ西へ

2010年7月12日月曜日

洞川温泉へ

仕事で奈良県天川村の洞川温泉へ行った。
取材先を聞いたときはぶっ倒れそうになった。天川村?しかも洞川だと?

子供の頃から下市に知り合いがいたので、天川村まで 数度連れて行ってもらった記憶があるのだが…命がけのドライブと車酔いの思い出しかないわい。

いったいどーやって行くの、と思っていたら、大和八木まで車で迎えに来てくれるって。
だけどそこからまた、たぶん1時間半以上ゆうにかかるよ…


救いは梅雨の晴れ間。仕事でなけりゃ快適なドライブだ。7、8年前に長いトンネルが2つできて、ずいぶん天川村へ行く道が楽になったとのこと。ヘアピンカーブはまだまだあるが、難所がぐっと少なくなってるわー。よかった。
しかしやはり、大嶺山系のまっただなか、イヤになるほど遠いのだ。

最近、雨が続く日々でも取材はなぜかピンポイントで晴れている。いつでもどこへ行っても言われる。
晴れて晴れ女になったのか? めでたいこっちゃ。

めざすは洞川温泉のコンフィチュール(ジャム)屋さん。連れてってくれる人のお姉さんの嫁ぎ先らしい。元々実家が旅館を営んでいたが、廃業して佃煮屋→ジャム屋さんに。小学校の教師脱サラ組とのこと。なんかわかるわ。「元センセやから、難儀でっせ」と義弟氏は笑うが、近しい身内に難儀な大学のセンセ(退官したが、往生際悪く、まだなんか横浜でゴソゴソしている)がいるワシは、そういう人種のお人は得意なのである。打ち解けるツボは心得ている。

到着後、まずは洞川温泉のお蕎麦屋さんで昼食。更科粉がほとんどの上品なお蕎麦で美味しい。水がいいからこの地へ来て開業したとのこと。蕎麦職人になるのも大変である。

鍾乳洞があるなんて知らんかった。石灰質なのね。






洞川温泉の風景はとてもいい。昔は修験道のための遊び場として発展したんやよね。
温泉地ってやっぱりどこもそんな成り立ちだ。うーむ。

ジャムはすべて手作り。飛鳥や五條など奈良近郊でとれる季節の農産物を材料にし、近くの親しい養蜂家(本業は別にあるが、ハチ好きが高じて養蜂家になったとのこと)の方がとった蜂蜜を使用している。 茄子や玉ネギ、生姜のジャムもあり、日々いろんな材料に挑戦しているとのこと。
大阪のデパートから引き合いも来るが、「あんまり忙しいのイヤやからねえ」と、商売気は薄い。

取材はこれも店主と親しい地元の方が開いた店で、チャイをいただきながら。テラスから望む吉野杉の木立が美しい。












洞川は独特の言語が発達し、周辺とはまったく異なる単語やイントネーションを使うそうである。以前から言語学の研究対象にもなっている。
パワースポットとして最近は若い人にも人気が出てきているそうだが、確かに時間が独特の流れ方をしている。温泉旅館もいい感じにリニューアルされており、鄙びたなかにもちょっとイマドキな風情もある。
でも、家族で行くとこではないなあ。お忍びに最適…やね。ホンマに時の流れを忘れてボーっとできる。何も話さなくても時間の流れを共有できる、そんな関係のお二人に、おすすめ。

だけどまだ前から奈良交通のバスが来ると、100m以上急勾配をバックしないといけない箇所があまたあるので、運転のヘタな男は彼女を連れて行ってはイケナイ。
逢瀬のあとに別れが待っとるよ、たぶん。

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